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◆はじめに◆

物語風にまとめた「レコード会社の社長との出会いのストーリー」の小説編も作ってみました。なりきって本を書いてみた気分です。(笑)しかしインターネットは何でもできちゃうから楽しい!同じ言葉でも語尾が違うとこんなに違うものなんだなーって思いました。せっかく作ったのでぜひご覧になって、ちょっと笑ったってください。(〃 ̄▽ ̄〃)



あるレコード会社との運命の出会い

 

ジュークボックスが欲しくて
いつものようにメーカーに聞いて回ってたら
「私のお目当ての商品を○○会社が持っている」と聞きつけて
すかさず電話を入れる

それが運命の始まりだった・・・・・

 

念願叶ってジュークボックスを晴れて扱うことができる約束をこじつけ、
ご機嫌な私は電話口の人とさらに話が弾んでいった

 

そんな話の中で偶然にも
私が数年前にヴィレッジヴァンガードで手にしたジャズCDを
取り扱うレコード会社だとわかった

 

「うちは実はレコード会社なんですよ!」

「そんなに気に入ってるんだったらジャズCDも一緒にいかがですか?」

 

予想だにしていなかった提案に
思わず心が躍る

 

「せやけどなあ、音楽を知らん俺がCD売んのん?・・・・・」

そう思うと自分で笑えてくる
人生、何が起きるかわからないものだ

 

 

数日後、先方さんから電話があって
副社長自ら大阪までCDを持ってわざわざ来てくれるという

 

うちのホームページを見て

1品1品を撮影し、
そこへ自分の想いをのせてアップする
そんな商品の売り方にえらく共感してもらえたらしい

嬉しかった瞬間だ

 

私はどちらかというと
商品は自分から探しに行く方なので
本音を言うと商談ってのは昔からあまり好きじゃない

 

多くの場合はすでに知ってる物か

この人は一体なぜココにこれを持ってきたのだろう?・・・・

そう思うようなのことが過去に何度もあったからだ

 

だけど今回ばかりは違った
私のまるでよく知らないジャンル 音楽だ

 

約束の日、
巨大なスーツケースを手にしたレコード会社の副社長がプリウスに乗ってやってきた

少なくとも3泊はできそうなほどの巨大なカバンだ

 

軽く名刺交換をし
「じゃあ上まで運びます」と声を掛けて
そのカバンを持つと想像してた3倍以上の重量があった

 

「お、重い  何・が・入・っ・て・る・ん・だ  このカバンは・・・ウゥ」

 

さっそく会社内のキャンディカフェへと案内する

そこは元々スタッフルームとして用意した部屋で
私たちが散々商品を飾りつけた
言うならばキャンディタワーの「魅せ部屋」だ

 

ドアを開けると初めて目にする人は必ず
「うぉー」とか「わぁ」とか声を出して驚いてくれる。

そんな姿を見るのが好きし、快感な瞬間でもあった

 

私たちが子供の頃は
いつまでもオモチャで遊んでいる大人は良く思われなかった時代だ

おおよその対象年齢と比例して
無理矢理オモチャと卒業させられたことが何度もあった

 

確かに何年も遊んでいないオモチャがクローゼットの中にしまわれていたが
それを誰かにくれてやるのは子供ながらに嫌だった

年に何度か親のクローゼットの検閲が始まり
目の前で「これはもういらんな!」と急な卒業式が始まる

 

それらのオモチャは決まって田舎の従兄弟へと送られた。

夏休みに田舎に帰ると
昔遊んでたオモチャがアチコチに散在し
それで遊んでいる従兄弟の子を見て
自分が大人になったという自覚ができた

 

そのチビだった従兄弟の子はやがて187cmという姿になって
キャンディタワーに帰ってきた

俺の方がチビじゃないか・・・・

今はうちのスタッフとして
毎日バリバリと仕事をこなしてくれてる

 

話がそれたが
今の時代は大人が堂々とオモチャを買える・・・
私にとって幸せな時代になった

キャンディカフェを見て感動の声が聞こえるてくると
自分の脳ミソを評価してもらえた・・・・そんな気分になる

 

 

商談は始まり
先ほどの巨大なスーツケースのファスナーが
ジィーーと軽快なジッパー音を響かせながら開けられた

 

中には隙間なくギッシリと詰め込まれたCD、
それに小型のステレオセットが入っていた

 

手際よくテーブルの上にセットされ
副社長はこう切り出した

 

「この部屋をホームページで見た時、一瞬でこれを聞いて欲しいと思いましてねー」

 

スピーカーから聞こえてきたサウンドは
フィフティーズ時代のロカビリーソング

 

10秒で気に入った

 

確かにこれはうちの曲だ

フィフティーズダイナーの世界にはこれ以上なく似合う!

 

これはキャンディタワーで売りたい
いや 伝えなきゃいけないモノだ

 

漫才で言うところのツカミはOKというヤツだ

 

完全に向こうのペースに乗せられてしまった私に
次から次へとカバンからCDを取り出しては聴かせてくれる

 

そして音楽を知らない私に
わかりやすいストーリーを乗せて語ってくれた
まるでフィリックスの魔法のカバンだ

 

今や欲しい曲は携帯からダウンロードすれば一瞬で手に入る

だがその人が私に教えてくれたのは曲名ではなく
音楽の楽しみ方そのものだった

昔、小田和正さんが歌っていたが
確かにラブストーリーは突然やって来た

 

例えるなら酒に酔わされて 口説かれているような気分

 

ものすごく心が躍り  

そして夢中になってスピーカーの音に酔いしれた

 

もう何枚聴いたのか覚えていない

お腹いっぱいになっても
こんなに気分がイイのは久しぶりだ

 

フッと時計を見ると5時間が経っていた

こんなに長い商談は過去に例がない
だがその時の私にはほんの1時間程度にしか感じなかった

 

もう心は決まっていた

 

「キャンディタワーに音楽ストアを作る!」

 

うちはアメ雑屋だ
それに加えて音楽に疎い私が店長を務める

今の世の中の景気を考えると
普通の会社だとミーティングの時点で却下されるだろう

 

だがこういう時に個人商店は都合が良い
自ら提案し、自分でハンコをつく
それも頭の中でだ

 

商売をするからには

ちゃんと採算が合うのかどうか?

利益として回収できるのか?

普通なら当たり前のこととして考えることだが

今回、私を突き動かしたのは

「この人と一緒に仕事がしたい」

そういう想いからだった

 

こんな気持ちにさせてくれる人はなかなかいない

自分の商品をこれだけ愛し
それを必死になって伝えようとする

そういうところに
私の何かが反応してものすごく熱くなった

この仕事をしていて感じる幸せな瞬間だ

 

その日から毎日CDを聴き倒し
ミュージックストアの製作に夢中になった

 

この物語が公開される日、
キャンディタワーには音楽ストアという
新しいジャンルがオープンしているはずだ

人間は忘れっぽい

アメ雑屋であるうちが
どうやってそんな経緯に至ったのか

その時の気持ちをココに記しておこう・・・
そう決めてキーボードを叩いた


最後に副社長さんからこんな話をされた

 

「このカバンメチャクチャ重たいのですが、
実はiPodに入れちゃうとハンドバッグに入るサイズになるんです。」

「だけどあえてこのCDを担いでステレオセットを持参して
お客さんにところに今でも行くんですよ!」

 

なるほど 副社長の言葉には説得力があった

 

要するにデジタルで運べるのは曲だけだ

だけどこの社長が運んできてくれたのは
CDそのものでなく ストーリーや音楽の楽しみ方 そんなきっかけだった

 

「音楽を知らないっていう藤原さんにしかできない紹介の仕方ってあると思うんです。」

「音楽を知ってる人はタワレコやHMVに任せて
藤原さんがこのCDに出会う前に感じてた時のことや
出会ってからのことをそのまま伝えればいかがですか?」

 

その考え方は
まさしくキャンディタワーそのものだった

 

「それにうちのCDは大手さんでは扱っていないモノや、
すでに廃盤になっていて手に入りにくいモノ、
あとずいぶんと昔に発売されたモノなので
コーナーに埋もれてしまって知ってる人しか出会えない・・・・
そんなCDが多いですからね!」

 

私たちが伝えたいのは
まさにその「きっかけ」だ

 

誰かに教えてもらったことがきっかけで
その後の人生が幸せな方向に広がっていくことはよくある話だ

 

今回、ロカビリーの世界を教えてもらった私のように

 

音楽を知らない私ならではの・・・

うちを訪れてくれるお客さんたちに
そんなお手伝いが少しでもできればと

 

「本当に出会えて良かったよ!」
そう言ってもらえれば

まさしくアメ雑屋冥利に尽きると思う

 

キャンディタワー 藤原兄弟(兄) 2011年3月3日(ひな祭りの日)

 


 
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